ドルに奉仕する通俗派の芸術

光るものが必ずしも金ではない。額にはいっているものが必ずしも芸術作品ではない。今日のアメリカ芸術のせん端派「通俗派」の芸術がその一例。近代美術は、早くも四十年代にボロもうけのネタになった。当時の画商連は、もし自動車、コーン·フレークス、防臭剤の広告販売術をとりいれるなら近代美術のために大きな販路を開拓できると気がついたのである。この商売のかんどころは、奇をねらう、バラエティーに富ませる、スタイルの...