第十六ラウンドの交渉開始

ウィーンの中欧軍縮交渉は九月二十八日から、新しいラウンドに入った。今回は第十六ラウンドに当り、過去五年間、十五ラウンドの交渉が行なわれ、合計百七〇数回の会議が重ねられたが、収穫は皆無であった。長期にわたり、ソ連は交渉で「現状維持」を主張してきたが、そのねらいは中欧におけるソ連の通常兵力の優位を固めることにある。西側の反対により、ソ連は今年の五月十八日から始まった第士五ラウンドの交渉で、中欧における...