防衛強化の動き

最近、日本では戦後ずっと「タブー」視されていた防衛問題をめぐって、かつてない広範囲な論争が展開されている。論争の中心問題は、日ましに増大するソ連の脅威にたいし、どのように効果的に対処するかという問題である。政府筋をはじめ各界の人びとは、日本の安全を保障するため防衛を強化するよう要求している。四月中旬、大平正芳首相は西側通信社の記者と会見したさい、つぎのようにのべた―極東におけるソ連の軍事力強化に注...