少林寺の朝はいつも早い。東の空が明らみかけるころ、四十人ばかりの和尚が朝もやをけって、エイ、ヤーと武術の操練にはげむ。少林寺は禅宗と武術でよく知られている。五世紀末ごろ、インドの高僧達磨がここで面壁し、説法をおこない、禅宗を開いたといわれる。七世紀の初め、秦王李世民(五九九―六四九)が少林寺の和尚に救われたことから、少林寺の武術は有名になった。現在の住職、河南省仏教協会副主席をつとめる徳禅長老は八...
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少林寺の朝はいつも早い。東の空が明らみかけるころ、四十人ばかりの和尚が朝もやをけって、エイ、ヤーと武術の操練にはげむ。少林寺は禅宗と武術でよく知られている。五世紀末ごろ、インドの高僧達磨がここで面壁し、説法をおこない、禅宗を開いたといわれる。七世紀の初め、秦王李世民(五九九―六四九)が少林寺の和尚に救われたことから、少林寺の武術は有名になった。現在の住職、河南省仏教協会副主席をつとめる徳禅長老は八...