外交官相互追放戦の背景

八月二十日、ソ連外務省は在モスクワ日本大使館の竹島信博防衛駐在官兼一等書記官と三菱商事モスクワ事務所の大谷隆男次長の二人の国外退去を求めた。退去要求の理由として、この二人はソ連で「資格にそぐわない違法活動」をしたとしている。これに対し日本側は異例のすばやい反応を示し、同日午後、駐日ソ連通商代表部ポクロフスキー代表代理の国外退去を求めた。その理由として、「同代表は東京航空計器技術資料の国外への横流し...