赤ん坊の“松綁”を呼びかける日本婦人―並川華芳子さん

日本光商株式会社の北京駐在代表として一九八三年に中国に来た。偶然の機会に、病院で生まれたばかりの赤ん坊が、布でしっかりと巻かれている写真を『中国画報』で見たとき、とびあがるほどびっくりした。心が重苦しくなり、三日間も眠れなかった。写真を見れば見るほど、からだと手足をしっかり縛られ、苦しそうに頭だけ出している小さな命に、哀れを感じた。このような、国境をこえた母性愛にかられ、仕事のかたわら、科学的育児...