前漢の歴史を示す三万余の骨片

この三年来、中国の考古学者は陝西省西安市の前漢（前二〇六～二五年）の宮殿執務室の遺跡から出土した、三万余片の、文字の刻み込まれた骨片の整理作業を行った。これは、二千余年前の前漢の経済、官制、文字の研究に豊富な、もっとも権威ある証拠となるものである。これらの骨片は、当時の中央官庁の公文書である。そのほとんどが完全な状態で発見された。その素材は、主に牛骨で作られたもので、前漢王朝の全歴史のほとんどが記...