世界に進出する荷沢牡丹

中国で「百花の王」の異名を持つ牡丹。宮中で栽培され、観賞用になって千五百年の歴史を誇る。なかでも盛んなのが山東省の荷沢市。荷沢は山東の西南部、黄河の沖積平野にある。そこに育つ牡丹は、大輪で、色があざやか、花形もよく、香りも高い。品種が多く、いずれも高級観賞用。荷沢市は、土壌、気温、降水量などが牡丹の栽培にぴったり、そのうえ現代的科学技術も応用して改良種を多く育て、栽培面積を広げた。現在は四百ヘクタ...