今から百六十年も昔、今の山形県にいた上杉鷹山という殿様は、村民を率いて十年かけて百万本以上のウルシの木を植えた。ウルシの木は寒さや干ばつに耐える植物であり、その実から蝋を取ることができ、蝋はポマード、薬品、化粧品などに用いることができ、こうして、村民たちは櫨(マルバハゼ)の木から蝋を取ることで収入を得て、凶作の年でも餓死した村民は一人もいなかった。しかも、土地のやせた山地は緑に覆われるようになり、...
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今から百六十年も昔、今の山形県にいた上杉鷹山という殿様は、村民を率いて十年かけて百万本以上のウルシの木を植えた。ウルシの木は寒さや干ばつに耐える植物であり、その実から蝋を取ることができ、蝋はポマード、薬品、化粧品などに用いることができ、こうして、村民たちは櫨(マルバハゼ)の木から蝋を取ることで収入を得て、凶作の年でも餓死した村民は一人もいなかった。しかも、土地のやせた山地は緑に覆われるようになり、...