中国西南部の四川省と雲南省が接するところには長さ三百キロ、幅約百キロの大渓谷がある。ここは青海チベット高原の溶雪の水が合流して長江上流最大の支流金砂江となり、峡谷を通り抜けて西から東へ延々と流れている。金砂江とその最大の支流雅礱江の合流したところに移住者によってつくられた年若い都市―攀枝花市がある。この都市の誕生に関しては広く伝わっている物語がある。二十世紀六〇年代の初めに、この大渓谷でまれに見る...
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中国西南部の四川省と雲南省が接するところには長さ三百キロ、幅約百キロの大渓谷がある。ここは青海チベット高原の溶雪の水が合流して長江上流最大の支流金砂江となり、峡谷を通り抜けて西から東へ延々と流れている。金砂江とその最大の支流雅礱江の合流したところに移住者によってつくられた年若い都市―攀枝花市がある。この都市の誕生に関しては広く伝わっている物語がある。二十世紀六〇年代の初めに、この大渓谷でまれに見る...